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「実は俺、今度地球に行くことになったんだ」
彼の言葉に、彼女は驚いて立ち上がった。
「本当に?!」
彼も嬉しそうに言った。
「地球の生物について卒業論文を書くと言ったら、教授が渡航許可を出してくれたんだ。ワープを繰り返せば、地球の単位で五日後に着くはずだよ」
夜空の星を見つめ、彼女は感慨深そうに言った。
「とうとう会えるんだね……。でも、お互いの姿形が全然違ったらどうしよう。私、昆虫は苦手じゃないんだけど、もし君がゴキブリみたいな見た目だったら、ちょっと困るかもしれない」
心配する彼女に、彼は「ふっ」と笑った。
「考え過ぎだよ。話を聞く限りだと、俺たちは結構似た見た目をしてるらしいから。それに、俺たちはもう友達じゃないか。君がどんな姿でも、俺は君を嫌ったりしないよ」
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