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柔らかい布なので歩行者に怪我をさせる可能性が低いのは幸いだが、単純に自分の羞恥は刺激される訳で。
“誰かに見られる前に回収……!”
なんて考えながら覗いたのだが、時既に遅しだった。
“げっ”
たまたま歩いていたのだろう明るい茶髪の男が俺のぱんつを拾っていて。
「あ、あー、すみませーん! それ、俺のです、すぐ取りに行きますので!」
多少気まずく思いつつ、拾ってくれたのが女子じゃなくて良かったとどこかほっとした俺はその拾ってくれた男に声をかけた。
“うっわ、イケメン……!”
声をかけると、すぐ俺の声に反応してくれたその男がぱっと見上げる。
明るめの茶髪、そしてこの高さから見ても顔が整っていることが一目でわかり――
「っと、ぱんつぱんつ!」
ハッとした俺は慌ててベランダから身を翻し玄関へと向かった。
スニーカーの踵を踏み、そのまま鍵を開けて玄関を開ける。
「ッ!?」
そこには、さっきベランダ側の道路で俺のぱんつを拾ったさっきのイケメンが、何故か頭に俺のぱんつを被って立っていて。
「な、なん……ッ」
――先に伝えよう。
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