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「せっかく生まれた命を、「廃棄」するなんて……」
「おいおい。君も学校で習っただろう? 犯罪に手を染めたり、社会生活になじめなかったりした者は、「廃棄」という名で遠くの電機製造所に送る」
「それは覚えていますが……」
「ロボット以下の仕事ではあるが、人間にしかできない危険で、細やかな仕事に従事してもらう。合理的じゃないか」
合理的、という言葉に、僕は言葉を失った。
その通りだ。その通りなのだけれど、何かが違う、と思った。
「まあ、いい。今回のようなことを繰り返さなければ会社としては問題ない。当該期間のママ・ロボットに異変が生じたのは、頭脳回路を保護するカバーのネジが外れていたからという単純な理由だ。今後は、そこも検査項目に入りそうだな」
「はい……」
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