序章 「ようこそ、最高で最低な一日」

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 「それはスポーツ?」  「スポーツ」  「いつもやっているの?」  「やりたいけど、やれない」  「やれないんだ。なんで?」  「雪が降らないから」  「雪?」  「うん、雪」  雪が降りそうなくらいには、ふたりの会話はあまり盛り上がっているようには見えないが、雪が降りそうな気配はしない。  「今からやりにいくか、ながぐつアイスホッケー」  「眠いからいい」  「じゃ、ふたりで寝ようか」  「いいよ」彼女は目をつぶる。  
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