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そんなちょっと曖昧な志艶との関係が続き、でもそれはそれで楽しくて、ずっと会えなかった時と比べたら会える日が格段に増えていった。
二人の間を隔てる『天の川』なんてもうなくて、志艶からは時折デートらしきものの誘いが来る。
連れていかれる場所は、きまって『好きだろう?』と聞かれて『うん』と答えるような場所ばかりだ。
志艶がようやく掛けてくれた橋。その橋を渡っていくと笑顔の志艶が手を差し伸べている。
『蓮香』
優しい声で名前を呼んで、王子様みたいに手を取ってくれて、支えて寄り添ってくれる。
ちょっとくすぐったいような、幸せな関係だ。
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