「放課後の憧憬」

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 途端、瀧田が振り返って体制を変え、手を取ってぎゅうっと握ってくる。柔らかい指と手だ。僕は思わず驚きのあまり椅子をガタつかせて動揺し、「何を」と顔がカッと熱くなることをかんじた。ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅううっ。どこか淫靡なペースと動作で指を絡ませ、何度も指の感触を確かめている様子の瀧田に、何故だか言葉が出てくれない。驚きと、興奮と、目の前にきている彼女の比較的華やかな顔がまぶしすぎて、吐息がかかる。片手では耳を熱心に、むにむにすりすりと触ってきたので、もう何が何だか。 「たき、たっ」 「シモン、ピアス、結構多いね。私もいつか、あけたいな」 「ま、って。」  そのまま手をうごめかせながら机によじ登れば、プリーツスカートの下からショーツが見えた。男の股間とは違い、ひかえめに ぷっくりと女子の股は、頼りないショーツのうすさに線があらわになりかけてもいる。こいつ、自分が気持ちよくなりたくてやってるのか。ていうかそれはいいんだ、手を絡め合って指を触り・触られ合うので、元気になりそうになる僕も居る。 「はあっ、おまえ。た、きたっ」
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