2話目

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2話目

朝起きると、いつものように朝食の準備をする。 今日のメニューは、トーストにベーコンエッグ、サラダにコーヒーだ。 準備を終えると、妹を起こしに行く コンッコンッ パジャマ姿の妹が、布団の中で丸まっていた 「お~い、そろそろ起きろ、もうすぐご飯できるから」 「う~、わかった」 ベッドから降りると、大きなあくびをしながら着替えを始めた 「おはよ、お兄ちゃん」 「はい、よくできました、顔洗ったら降りてくるように」 リビングに戻り 数分後、二人そろって、食卓について食事をする 「お兄ちゃん、今日は何時ごろ帰ってくるの?」 「多分、遅くなると思うから先に寝ていてくれ」 「分かった」食事を終え、食器を片付けると、登校する支度を始める 「行ってきます」 「気をつけてね、お兄ちゃん」 「大丈夫、雫も気にするなよ」 「うん!」 こうして、一日が始まった 教室に入ると、渚がいた 「おはよう、渚」 「勇樹くん、昨日はありがとう」 「気にするなって、それより大丈夫なのか? 体調とか悪くないか?」 「大丈夫だよ」 そう答える彼女の表情は、どこか悲しげであった 授業が始まり、先生の話を聞いていると、いつの間にか昼休みになっていた 購買に行き、パンを買うと屋上に向かった扉を開けると、すでに先客がいた 「こんにちは、松宮先輩」 「おぉ、勇樹じゃねぇか、どうしたんだ?」 「特に用事はないんですけど、ここに来たくて、ここに座ってもいいです か?」 「おう、構わないぜ」 そうして、俺も昼食を食べ始める 「お前、弁当じゃないのか?」 「はい、今日は限定メニューの特性あんぱんがあったので」 「相変わらず甘いもの好きだな」 「食べないと、発作が起きるので」 「...一回病院の検査受けてこい」 それから、他愛もない会話をしていると、予鈴が鳴る 「それでは、失礼します」 「おぅ、またな」 午後の授業が始まると同時に、眠気が襲ってくる まだ、この学園に来て1ヶ月くらいしか経っていないのに、随分と馴染んでいる自分がいた 放課後、部活動に所属している生徒はそれぞれの部室に向かう クラスを出るとすぐ バシ ャ ン 水をかけられた 「ごみが、邪魔なんだよ!!」 またか... クラスを出れば、俺はいじめの標的だ、奴らを黙ってみていると 殴りかかってきた、 ガン ガン 「くっ...」 「イライラすんな~ お前みたいな平和ボケしてるやつを見てると」 もう一度殴られそうになった時 「お前ら何やってる?」 「!?」 「黒江...」 「俺の相棒に悪口やら暴力やら楽しんでますね~」 「今の動画をSNSにばら撒いたらどうなるかな~」 「てめぇ..覚えてろよ!!」 「大丈夫か相棒?」 「うっ あぁ 何とかな 今回はやばかった」 「おい、保健室にいくぞ、ほれ肩貸して」 「悪い……助かる」 保健室で治療を受けると、すぐに回復した 「サンキュー、もう平気だから帰るわ」 「待て、一緒に帰ろうぜ、相棒」 「いいのか?」 「気にするな、俺と相棒の仲だろ」 「そうだな」 帰り道の途中で、渚と遭遇する 「あっ! お兄ちゃんと翼くん 今帰り?というか お兄ちゃんケガしてる 大丈夫?」 「大丈夫だって、心配するな、雫 もう治ったから、な、翼」 「あぁ、俺も見てたから大丈夫だよ 雫ちゃん」 「でも、お兄ちゃんはいつも無茶するから、心配だよ」 「そういえば、雫は、上手くやってるのか?」 「うん、友達もできたし、楽しく過ごしてるよ」 「そっか、お前の学校はいじめてくる奴いないよな? 何かあったら言うんだ ぞ」 「わかってるよ お兄ちゃん」 「じゃ、俺はこっちの道だから、また明日な相棒!」 「あっ、あと雫ちゃん相棒は君でも渡さないからな」 「!?..むぅ~、わ 私もお兄ちゃんはあげません」 「二人とも、俺は物じゃない!」 そして次の日 学校に行くと、靴箱に手紙が入っていた 『屋上に来い』 差出人は書かれていなかった とりあえず、行くことにした 「来たかゴミ野郎」 「……」 「お前が、調子に乗っているからこうなった、わかるか?」 「……」 「なんか言えよ!!」 バキ 「ぐはっ」 「へー、意外とタフなんだな」 「......」 「無視するんじゃねぇよ」 「……」 「見ぃいちゃった 見ちゃった いじめは良くないよ~」 「松宮さん!」 「いや、これは違うんです」 「何が違うんだ、勇樹の体見てみろ、あざだらけだ、友達だとしても良くない な~」 「いや、友達なんかじゃないです!!」 「は~い じゃあ どういう関係ですか?」 「...。」 「まさか、勇樹がサンドバックなんて馬鹿なこと言わねえよな?」 「っ..」 「図星か? 調子乗ってるよな 一年しかも俺のダチになんか、何かしようって んなら 相応覚悟を持ってんだよな?」 「帰るぞ!!」 あいつらは、松宮先輩が追い払ってくれた 「先輩!あり..がとう...ございます」 バタン 「おっと、無理して喋るな 今病院に連れて行くから」 「はい……」 「ごめんな、俺がもっと早く駆けつけていれば」 「いえ、そんなことはありません、助けてくれましたから」 「そうか」 数日後に退院した 「あの、俺を襲ってきた人たち どうなりましたか?」 「あぁ それなら 親御さんのところに謝りに行って和解になった」 「そうですか、良かった」 「まぁ しばらく、一人行動は控えたほうがいいぞ」 「わかりました」 「おう それと、これやるよ」 「なんですか この封筒?」 「開けてみろ」 中身は温泉旅行券だった 「まあ、いろいろあったからな 少しは気晴らしできるだろ 楽しんでこい」 「はい!!ありがとうございます」 その日の夜 「お兄ちゃん 一緒に寝てもいい?」 「ああ 良いけど どうかしたのか?」 「今日怖い夢見たの」 「そうか 大丈夫か?」 「うん」 「よし よし 大丈夫だからな安心しろ」 「う ん」 「お兄ちゃんの手大きくて暖かいね」 「そうか、嫌か?」 「ううん、大好き」 「そうか、お休み」 「うん、おやすみなさい」
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