優しい観客と万雷の残響音

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「生きていくことが辛い理由には色々ある。人それぞれに苦しみを抱えとる。  けどな、孤独感には色々ないんや。  理解者がいない。自分を知ってほしい。分かってほしい。これは千差万別に見えても、根っこは全部同じや。  孤独感に色々あるとすれば、それを感じるまでの時間が違うだけ。感じてしまえば簡単には拭えへん。だからな、こころは絶対に壊したらアカン。こころは常に不安や孤独感と隣り合わせ。いつだって寂しいと思える。いつだって壊れやすい。ガラスで作られたダムみたいなモンなんや。  俺にはオカンと麻美がおる。ただそれだけで、まだこれからやって思える」 麻美先輩がマイクを握りしめた。 念じるように、訴えるように、あたしたちに言う。
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