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小屋の周辺には、何故か水を汲む桶やタライが何個もあります。その中には雨水が溜まっているようです。ここには水道は通っていないのでしょうか?
辺りを見ると電柱もありません。その代わりに出鱈目な電線が木々の間にぶら下がってます。まるでどこからか電気を引っ張ってきているようです。
その時の季節は夏だったということもあり、上半身裸の老人や中年男がぶらぶらと歩いています。そんな光景は僕の住む町では見ることはありません。銭湯で見るくらいです。
同じようにシュミーズだけの女の人が洗濯物を干したりしています。
物干しは集落の共同のようです。女性同士が賑やかに語らいながら、竿に布団を乗せたりしています。
中にはタライでシャツをごしごし擦っている人もいます。
男もそうですが、女の人は特にだらしない格好に見えました。胸もはだけていて、乳房がはみ出てそうですし、隠そうという気持ちがないようです。僕の知り合いの女の人はこんなみっともない格好はしていません。
それら全てが見たことのない光景でした。
生き生きした人間の生活風景だと思いたかったのですが、どうもそんな感じは受けません。あそこの人たちとは関わりたくない。そう思いました。
時折、軽トラックが入り込んでは何かを下ろしては積んだりしています。僕の目にはそれはゴミのようにしか見えません。
車はこんな場所にどうやって来たのだろう、と思います。別に車用の道があるのでしょうか?
それも気になりますし、小屋の周辺には数匹の野良犬がうろうろしています。放し飼いの犬を見たのは初めてです。
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