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ぼくは終わりました
ついに地球が滅ぼされるのです。ああ、まだ高校生なのに、死んでしまうのか…。
「われわれの母船は次の銀河に行く。もちろん征服しにだ」
「じゃあこの地球はおしまいなんですね?」
ぼくはそう質問した。それが人類最後の質問になるだろうけど。
「まあそうだな。ここ(銀河)はおしまいだ(調査が)。あと妹たちがいるからな。つぎの銀河であいつらは婿を見つけるのだ。ここはあたしのものだからな」
「婿を見つける?」
なに言ってんだこの宇宙人は?
「あたしの両親は娘が多くてな。宇宙中を婿探ししているのだ。ところがわたしたちと同じ種類の生物はなかなかいなくてな」
「その婿ってもしかして…」
「いまさら何を言っている、ハジメ。これは運命なのだ。地球人口の八十五億分の一の確率でお前が選ばれたのだぞ。もちろんランダム(てきとう)でな」
「なんだそれは!だいいちぼ、ぼくはまだ高校生だぞ!」
「気にするな。欠点はだれにでもある。夫婦は理解と寛容だ。だが浮気は許さないからな。そのときは地球はなくなると思え」
ぼくは終わった。アホな理由…いやいろんな意味で。
作画 aahihi さん
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