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新の指で激しく扱かれるそれが次第に熱を伴いながら屹立を始め、息を乱しながら必死で抵抗するけれど、呆気なく吐精させられてしまう。
それを、慎ましやかに秘められている窪まりに塗り付けられて。
「新っ、お願い……やめてっ……」
けれど新は、そんな言葉は耳に入れず指を挿し込んできて、奥襞を掻き回されると「んっ……ゃ、あらっ……たっ」なんて喘ぎ声のようなものをこぼしてしまって。
涼さんを裏切ってしまうという焦りで止めどなく涙がこぼれるけれど、新は中を弄る指の動きに余念がない。
涙に濡れた瞳で新がジーンズから隆起した熱脈を取り出すのが見えて、身体を捩って括られた腕を外そうとしてみるけれど、でも──。
抵抗は許されず、切っ先が窄まりに押し当てられて。
ぬちっという水音を立てて新が埋め込まれていくのを泣きながら受け止めるしかなくて。
「や……だ、新っ……お願い抜いてっ……」
「ずっとこうしたかった」
愉悦に満ちた新の表情が、見たこともないそれで、恐怖と、それから涼さんを裏切ってしまった悲しさで止めどなく涙がこぼれる。
けれど──。
そこで、ガチャリとリビングの扉が開く音がして霞む視線を転じると、涼さんが立ち尽くしていた。
「なつめ……? ここにいたの……? 僕、なつめの家まで迎えに行ったんだよ? ねぇ……何してるの?」
「涼さんっ! 助けてくださいっ……」
涼さんが、蹂躙されている俺を呆然と見つめて。
「……一気に萎えたわ」
ポツリとこぼして中から退いていく新の摩擦に「ぁっ……ん」と声を漏らしてしまうと、涼さんの瞳から、また綺麗な涙が伝った。
新が自身のジーンズを整えてソファの上から降りた。
「涼さん? 涼さんの傍にいるのは、なつめですよ? ずっと傍にいたのはなつめですよ? 少しは目が覚めました?」
ズルズルと壁伝いに座り込んだ涼さんに、新がそう声をかけて去って行った。
涙を流しながら項垂れた涼さんが吐息のように声を滑らせた。
「僕は……あずさだけじゃなくて、なつめも守れなかったの……?」
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