第2話 続・ボートのふたり〜ドードー鳥は勘定に入れません〜

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🦤🦤🦤 夕日が沈み、夜になった。 満月が明るくボートを照らしていた。 ドードー鳥は、船尾の隅で静かにうずくまっていた。 艦長はじっと鳥を見ていた。 「なあ、教授先生」 「なんだね?」 「あの鳥は絶滅しかけてるんだろう?」 「いかにも」 「どうして?」 「われわれ人間のせいだ。人間が乱獲したからだ」 「なんのために?」 「美しい尻尾の羽は、ご婦人の帽子飾りの装飾用に。そして肉は、食用に」 「食用ねぇ!先生、あの太モモを見たかい?なんてうまそうなんだ!」 「おいおい、何を言い出すんだ!この鳥はRaphus cucullatusの最後の1羽なんだぞ!」 「ふん!本当に最後の1羽なのか?」 「われわれは、1ヶ月かけて島中を探したのだ」 艦長は苦笑した。 「たかが1ヶ月じゃないか!あの広いモーリシャス島を徹底的に調べれば、きっとまだ何羽かいるはずだろう?」 「だが・・・」 「それに、もし私と先生がこのまま餓死してしまったら、誰がこの鳥をロンドンまで届ける?」 「うむ・・・」 教授は絶句した。
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