第2話 続・ボートのふたり〜ドードー鳥は勘定に入れません〜

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🦤🦤🦤🦤 🦤 くわっ!くわっ!くわ〜〜〜っ! ドードー鳥が、高らかに鳴いて、立ち上がった。 教授は撃鉄を戻し、銃身を下げて言った。 「そういえば、この鳥はメスだったな」 鳥の足元には、大きな卵がふたつあった。 教授はシリンダーから弾を抜くと、リボルバーを艦長に返した。 「残念ながら、この卵は無精卵だ。孵化することはない」 「つまり?」 「オムレツにするしかない、ってことだ!」 その日の午後、水平線に大英帝国海軍の軍艦が現れた。 最後のドードー鳥の剥製は、今でもロンドン動物園の標本室にひっそりと保存されているという。 世界一貴重なオムレツになった、卵のカケラと共に! 〜第2話 終わり〜 これはフィクションです。 現存するドードーの剥製はありません。 鳴き声も、もちろん想像です。くわっ! [イラスト たやす]cf5dea69-1a71-4787-ace5-4b28b67dea31
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