巡り逢いて

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 小さな足音を立てて、父上の前に飛び込んでいく前世の幼い私。 「ととさま!」 「おお、千幡か。」  父上は、私が可愛くて仕方がないといった様子で何度も何度も、私を抱き上げてくださる。 「おお、また重とうなったな、千幡」 「ととさま。私はもう、赤子ではありません!」  私は、ちょっぴり恥ずかしかったが、それでも本当は父上と一緒にいられる時間がたまらなくうれしかった。  
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