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女の夫の勤める役所と警察の生活安全課、あの辺りで闇金を本業にしているヤクザの下部組織に密告した。これで少しの間、波風が立って連中の動きが鈍る。その隙に女を沖縄まで運んで、喜屋武の民宿でタイへの道筋をつける手筈だった。
問題は女に張り付いている見張りだったが、あのチンビラ以外、この件に俺が関わっている事を知る者が居ないのは好都合だった。女から、見張りに使われている車種は聞いていた。白の大型ワンボックスだ。
テレビで巨額の公金横領についての報道が出始めた頃、女と俺は計画を実行に移す事にした。闇金どもも内偵を進めている筈だ。何人か半殺しにされているだろう。
女の住むマンションの前で夕方まで待ち、羽田から飛行機で沖縄に行く。俺はレンタカーを借りて、車内からワンボックスを監視していた。後部座席に動きは無かった。運転席の一人のようだ。
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