恐妻と愛妻は紙一重

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 小見の方は、帰蝶とは違って、温和な性格の淑女であった。  新五の性格は、 母親に似たのであろう。  小見の方もまた、娘婿にすまなそうに詫びた。 「あの子は、亡き夫が甘やかしすぎたせいか、意固地で、一度言い出したら聞かないところがあって。織田殿には、悪妻が御苦労ばかりおかけすることになって申し訳ありませぬ。ですが、私にとっては、可愛い娘です。どうか、見捨てないでやってくださいませ」  
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