恐妻と愛妻は紙一重
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嫡男奇妙丸の生母で、寵愛する側室の吉乃が病で亡くなったのは、今から3年前のことだ。 男子のいない帰蝶は、奇妙丸を自分の養子としており、亡くなった吉乃の分まで、愛情を注いで育てている。 奇妙丸は、何かと大声で当たりがちな父である信長よりも、嫡母である帰蝶を慕っている。 そのくらい、帰蝶の奇妙丸への情愛は深い。夫に対する帰蝶の態度を思えば、息子が妬ましいくらいだ。
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