第十七話:撃退

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第十七話:撃退

 ソーラカイザーとブラッディの巨大ロボット戦。  「ヒャッハ~♪ 滾るなあ、ブラッディ♪」  愛機を駆り、ソーラカイザーと打ち合うブラッディナイト。  「こっち機体とやり合えてる、あっちも邪神の力か!」  レッドが叫びつつ、機体を操作し攻防を繰り広げる。  「シールドはしっかり貼るから、大樹の如くどっしり構えるパオ!」  グリーンが叫びつつレバー操作をすれば、ソーラカイザーを緑の光が覆う。  「敵の動きは予測します、上、中、下、左右です!」  「戦いはリズムだな、任せろ!」  ピンクの指示でレッドが機体の手足を動かしてガードする。  「守りつつ適度の反撃でござる、アクアシュート!」  ブルーの操作で、足の龍の頭から水流が放たれる。  「スフィンクスビームも食らいなさい!」  ゴールドの操作で胴体のライオンボディの眼からビーム。  「アウチ! 熱いパトスが来たぜ♪」  水流は避けたが、ビームは胴体をかすったブラッディナイト。  「良し良し、それじゃあそろそろ王子様をひん剥くか♪」  ブラッディナイトの機体が距離を取り、右手に劍を握る。  「冗談、ソーラカイザーで負けたまるか! ヘリオライトソードだ!」  レッドが必殺武器の使用を宣言。  「容赦なくきりましょう、あの敵は絶対に許しません!」  ゴールドが承認し、ソーラカイザーの手にも両手剣が握られる。  「拙者達の推しに手出しはさせぬ!」  ブルーはレッドを渡すものかと憤る。  「世界もレッド君も守って見せるパオ!」  グリーンも本気モードになる。  「赤はレッドさんだけで十分です!」  ピンクも闘志を燃やす。  「ちょっと! 今度はみんなが怒りに燃えてる!」  機内で闘志を燃やし出した仲間達の様子に、レッドが焦る。  「おいおい、熱くなってるなあ♪ 丸聞こえだぜ!」  ブラッディナイトが機体を操り剣をタクトのように振る。  虚空からミサイルがソーラカイザーへ向けて発射された。  「やば、通信回線開きっぱ! で、ミサイルかよ!」  レッドが焦る。  「お任せあれ、ドラゴンホイップでござる!」  ブルーが操作を行えば、ソーラカイザーの劍が水流を纏って振るわれ敵が放ったミサイルが水の鞭とぶつかり爆発し相殺される。  「ヒャハッ♪ 鞭は振った後が隙だぜ~っ♪」  ブラッディナイトの機体が剣を突き出し突進する。  「甘いですよ、ワキャ~~ッ!」  ソーラカイザー側では、ピンクの操作で機体が回転ドア化スケート選手の如く回転して動き敵の機体の突撃を回避する。  「行くパオ! カイザーキック!」  グリーンが操作し、ソーラカイザーの押し蹴りがブラッディの腰を蹴る。  ブラッディは蹴り飛ばされ、山にめり込む。  「ヤバイ、結界を張り忘れてた!」  少し余裕ができて、レッドが結界の貼り忘れを思い出す。  「キッチリ倒したらお片付けするパオ♪」  「神パワーにお任せです♪」  「今は敵を退けましょうぞ!」  「レッド様、止めを!」  「良し、新技行くぜ!」  レッド達が機体にエネルギーを注ぎ込む。  ソーラカイザーが両手で握るヘリオライトソードの刀身が虹の如く輝く。  同時に爆発と共に、立ち上がったブラッディ。  「やるじゃねえか♪ くらえっ!」  ブラッディも、剣に血の如き赤い光を纏わせて突きで攻める。  「五色を纏いて悪を斬る、ファイブカラースラッシュ!」  敵の突き技が迫る中、ソーラカイザーの新必殺剣が横薙ぎに振るわれる!  早かったのはソーラカイザー。  敵が操る悪の騎士型ロボットブラッディは、両断され大爆発を起こした。  「決まったぜ♪」  新技の一撃に手応えを感じたレッド。  「お見事です、レッド様♪」  ゴールドが喜んだ。  「つまらぬ者を斬ってしまいましたなあ♪」  ブルーがニヒルぶる。  「剣術特訓の甲斐があったパオ♪」  グリーンがおっとりと喜ぶ。  「あの騎士の気配はなし、ウキウキです♪」  ピンクが敵の存在が消えた事を喜ぶ。  「よし、これはしっかりと皆で掴んだ勝ちだ♪」  レッドが拳を突き上げて勝利を宣言する。  例えまた現れたとしても、また迎え撃つ。  新たな敵幹部、ブラッディナイトに対してレッドは心の免疫が付いた。  敵を倒した後は、大急ぎで戦いの後始末。  敵機の残骸を光に変えて浄化し、荒れた大地を埋めて整地する。  「さあ、この場で祝勝会パオ♪ ラッシーは持ったパオね?」  変身を解いて機体を降りた一同。  鉄板や椅子に飲み物を用意して、中断していたパーティーを再開する。  ナパティが仲間達を見回す。  「よっし、乾杯♪」  レッドこと昇が音頭を取り、祝杯が上がった。  「ウキウキの焼肉タイムです♪」  モモが鉄板の上で牛肉を焼く。  「カレーもできたパオ♪」  ソーラエレファントの中から、カレー入りの鍋を出して来たナパティ。  「米も炊けましたぞ~~~っ♪」  青玉も、ソーラドラゴンの中から巨大な寿司桶を担ぎ上げて出て来た。  「さあ、昼夜兼用でいただきましょう♪」  ソーラの言葉に全員がいただきますと叫び、宴が始まった。  「皆、今回もありがとうございました♪」  昇がソーラ達にきちんと礼を言う。  「どういたしまして、ではご褒美を下さいませ♪」  ソーラが昇にご褒美を要求する。  「拙者、昇殿に料理を食べさせて欲しいでござる♪」  青玉がストレートに奉仕を要求する。  「右に同じパオ♪」  「更に右に同じです、ウキウキ♪」  「主神としては、昇様に愛を囁いていただきながら食べたいです♪」  ソーラも要求のレートを上げた。  「僕は、昇君と食べさせ合いがしたいパオ♪」  ナパティも願望を言い出す。  「では私は、昇さんに食後の膝枕をお願いします♪」  モモは食後の要求をしてきた。  「それは、小猿の姿になってでお願いします」  流石にモモが女子の姿のままでの膝枕は、昇は恥ずかしかった。  願いを叶えてくれた仲間達の願いを昇が叶えて回る。  「如何なされましたかな♪」  「いや、見つめられると恥ずかしいな」  「拙者、良い女でござるからな♪」  「ほら、あ~ん?」  「あ~ん♪ 拙者、天に昇って良いでござるか?」  昇が青玉に近づき、彼女に焼肉を食わせると青玉から龍のオーラが噴出。  「次は僕パオ♪ カレーの食べさえ会いパオ~♪」  「ああ、じゃあお互いあ~んで♪」  続いてはナパティと互いにカレーを食べさせ合う。  「パオ~♪ 美味しいパオ~♪」  ナパティも体から象のオーラを出して喜んだ。  「昇様、私は二人羽織の様に背後から♪」  「わかったよ、俺の愛しい主神様♪」  続いてはソーラのリクエストに応える。  「ふわ~~っ♪ ここをひまわり畑にしましょう♪」  ソーラの頭の上に、満開の向日葵の花が咲き文字通り草が生えた。  「昇さんも食べて下さいね、このでっかいお肉とか♪」  「うん、ステーキサイズの肉だね」  モモが大きめの肉を焼いて昇の皿に取り分ける。  「野菜をふんだんに使ったカレーも、沢山あるパオ♪」  ナパティがカレーも食えとアピール。  「くっ、海なら拙者が獲った魚で寿司を作れたものを!」  青玉はカレーを食いつつ悔しがる。  「しかし、デストピアンの狙いは昇様ですか」  ソーラは真面目な顔になる。  「いや、頼まれても行かねえよおっかねえし」  自分があんなヒャッハ~な輩に好かれるとは思えない昇。  「新たな敵に備えて、強化して行かねば」  青玉が拳を握る。  「打倒デストピアンだパオ!」  ナパティも憤る。  「昇さんはあげません!」  モモが肉を食いながら唸る。  「あの者達は私達の地雷を踏みました、許せません」  ソーラは私情を込めて憤る。  「デストピアンは絶対に倒そう、世界の為に」  世の為、自分も含めて人の為にデストピアン打倒を誓う昇。  宴で英気を養い、ソーラレンジャーは次なる戦いに備えるのだった。
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