第二十四話:トパーズナイト撃破

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第二十四話:トパーズナイト撃破

 「皆さんと帰省出来て楽しかったです♪」  基地の会議室でモモが微笑む。  「まさか、モモちゃんのお父さんがギックリ腰になるとは」  ナパティはバナナを食べながら呟く。  「まあ、親父さんには色々貰ってるしな」  昇は笑う。  「バナナの収穫は珍しい体験でござったな♪」  青玉はラッシーを飲みつつ思い出す。  「まあ、これでご縁が出来ましたね♪」  ソーラはオレンジを食べながら微笑む。  「秋の手伝いもバイト代を出すから頼みたいとの事です♪」  「ああ、構わないぜ秋も食い物は美味そうだ♪」  モモの言葉に昇が答える。  ソーラレンジャーは、しばしオノゴロを離れて桃の実家に農作業のバイトに出かけていた。  「資金も稼げましたし、実入りの良い案件でした♪」  ソーラが笑顔なのは、支払いが良かったからである。  「スポンサーになって貰えたのもありがたいパオね♪」  「ナパティの実家もスポンサーしてくれてるもんな♪」  ソーラレンジャーにスポンサーが付いたのも大きな一歩であった。  「これが俺の新武器、ソーラシャフトか?」  「ウキウキの新アイテムですね、お揃いですよ♪」  ピンクが自分のロッドを見せて喜ぶ。  「スポンサーからの資材提供で開発しました♪」  ゴールドが胸を張る。  「ああ、ゴールドもありがとう♪」  レッドがゴールドに礼を言う。  灰色の石がごろごろ転がる採石場に集った五人。  レッドの新アイテムのテストに集ったソーラレンジャー達。  「まずはファイヤーモード!」  レッドが叫べば、棒が燃える。  「火属性の攻撃でござるな、水属性にもできるのでござろうか?」  ブルーがゴールドに尋ねる。  「ええ、ブルーさんがエンチャントする事で出来ますよ♪」  レッドがファイヤーダンスの如く演武をする中でゴールドが答える。  「僕は大地の力を込めて、ピンクちゃんが風属性パオ♪」  「はい、私達皆の力を込められます♪ ウキウキですね♪」  グリーンの言葉にピンクが答える。  「よっし、分離して二丁にできたり変形したりと型は一通り覚えたぜ!」  レッドがシャフトを分離し二丁ロッドにしたり、ヌンチャクのように振るって見る。  「良いですぞ、目線をこちらに下され♪」  ブルーはカメラを構えて撮影していた。  新装備を手に入れて使って見た様子を動画にして配信する為だ。  「ウキウキですね、ブルーさんは別アングルからも撮影をお願いします♪」  「レッド君は、カメラを意識して動くパオ♪」  「戻ってから編集してアップしましょう♪」  仲間達の指示に従い演武を行うレッド。  ヒーローも動画配信で稼ぐ時代だ。  晴れていた空に暗雲が生まれ、落雷と共に一人の騎士が現れた。  「デストピアン七騎士トパーズナイト、ソーラレッドに決闘を挑む!」  亀のような重厚な甲冑から女性的な声が響く。  トパーズナイトは、虚空からメイスを取り出して構えた。  「受けて立つぜ、勝負だ!」  レッドはシャフトを長いロッド状態で振るい、敵のメイスと打ち合う。  双方の武器の先端がぶつかり合い、火花が散る。  「トパーズスマッシュ、受けて見よ!」  「くらってたまるかよ!」  トパーズナイトの大振りを避けたレッド。  しかし、敵のメイスの頭が大地にぶつかり地面が爆ぜて石が飛び散る。  レッドはシャフトを三節根モードにして意思を弾いて身を守る。  「まだまだ行くぞ、トパーズストーム!」  トパーズナイトのスイングで竜巻が起こりレッドは巻き込まれる。  「ぐわっ! っと、お返しのファイヤービートを喰らえ!」  竜巻に飛ばされつつも、姿勢制御を行いシャフトを二丁ロッドに変形させて太鼓のばちの如く振るい火炎弾を連続発射で反撃するレッド。  「援護しなくて良いんですか?」  「決闘である以上、ロボ戦までは見守りましょう」  ゴールドがピンクを止めて宣言する。  「レッド君、頑張れパオ~~~ッ!」  「レッド殿なら、遅れは取りませぬ!」  グリーンとブルーはレッドを応援する。  「仲間が応援してくれる、決めるぜレインボーブランディング!」  レッドがシャフトをロングロッドに帰れば、ロッドが虹色に輝く。  「く、忌々しい女神の光めっ!」  「吹き飛べ!」  虹色に輝くロッドをレッドが振るいトパーズナイトを岩肌へと吹き飛ばす。  ド派手な爆発が起こるも、トパーズナイトが爆炎の中から現れた。  「く、流石だなソーラレッドならば次は巨大戦で勝負だ!」  トパーズナイトが決闘の第二ラウンドへの移行を宣言する。  「よっし、皆行こうぜソーラカイザーで決めよう♪」  「「任せて!」」  ロボ戦となれば仲間達の出番、皆でメカを呼び合体させる。  「ザリガニロボですか? 蟹より猿の方が強いです!」  黄色いザリガニのようなロボで攻めてきたトパーズナイト。  地球の猿蟹合戦のようにこの世界でも猿と蟹は仲が悪いらしい。  猿の神であるピンクが闘志をむき出しにして荒ぶる。  「よし、猿蟹大決戦だ! ピンクフォームで行くぜ♪」  「はい、ウキウキな加護をどうぞ♪」  ソーラカイザーのカラーがピンクになりレッドのソーラホルスとピンクのソーラエイプが分離して変形。  妨害しようと動いたトパーズナイトの機体の攻撃は弾き返された。  ソーラカイザーのヘッドパーツが猿モチーフのロボの頭になる。  「よし、シャフトはロボ戦でも使えるんだぜ!」  「如意宝珠で変幻自在です♪」  ソーラカイザーも、巨大なシャフトを両手に持って構える。  「スポンサーへのサービスです、大暴れしましょう♪」  「ゴールド殿、あざといでござる!」  「ブルー、スポンサーは大事パオよ?」  「皆さん、私の実家の宣伝ありがとうございます♪」  「よっしゃ、ピンクの親父さん直伝の棒術で倒すぜ!」  レッドがレバー操作をすれば、ソーラカイザーが巨大な棒を振り回しトパーズナイトの機体の攻撃を弾き返す。  『く、何と珍妙で小癪な技を!』  ザリガニロボからトパーズナイトの叫びが轟く。  トパーズナイト側も両腕のシールドクロ―を駆使して攻める。  「棒だけだと思うなよ? カイザースピンキック!」  レッドが叫べッ場、ソーラカイザーがシャフトを地面に突き立て支柱にしてポールダンスのように全身を回転させて敵を蹴り飛ばす。  『おのれ、負けてたまるか!』  「負けれないのはこっちも同じだ、カイザー分身拳!」  『何、残像だと?』  ソーラカイザーが分身を生み出して敵の突進を避ける。  トパーズナイトの機体は、地面に刺さったシャフトに衝突した!  「虚実入れ混ぜトリッキー拳法だ!」
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