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「大人の女の方が好き?」
「もちろん。でも女が基本、大人びているんじゃない。男の半数以上が子どもじみている。ただ、それだけだ」
彼女は首を振り、僕が偏屈だと言いたげに、あいまいな笑みを浮かべた。
普段、若さを理由に周りから甘やかされ、欲望に流されてばかりいるからだろう。僕の言葉を聞いてはいても理解しようとする努力は見えない。
彼女はコースターの上のショートカクテルに口をつけ、美味しい、とつぶやいた。
面倒になると、いつも関係のない話題に逃げようとする。
僕が黙りこくると女は、少し仲が良いのだという男友達の話を始めた。
もうこうなると、退屈しのぎで僕もタバコを吸うしかやり過ごす方法がなくなる。
やがて、どうしたら自分はその男と距離が縮まるのか、という質問をしてきた。
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