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あの日の出会いから音色に導かれるように会いに行く。
今日は雨が降り続いて雨の音が響く。
「あ…聴こえてくる」
それでも雨の音に混じって三味線の音が聴こえてくる。
この音は、あなたが弾く音。
気づけば走っていて、その場所に向かう。
そしてあなたを探す。
見つめた先には…
「あ…」
初めて目があって驚き、感じたことのない胸の高まりを感じる。
おもわず自分の胸を手で押さえて、この高まりの理由を必死に感じる
遠く過ぎてはっきり見えないが、あの人も驚いてた気がする。
初めて見る表情に、心が温かくなる。
ああ…やっとお顔を見れた…
嬉しくて頬を緩めるが、なんだか気まずい気がして微笑んでお辞儀をする。
お辞儀をしたものの、もう音色どころではなくなっていた。
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