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あの出会いから、あなたのことが忘れられない
あの音色に込められた想いを知りたい
日に日に変わっていく音色にもっと触れたい
あなたの姿をずっと見ていたい
その想いが強くなっているのを感じる。
今日は三味線の音が聴こえて来ない。
「まさか…なにかあったのかも」
そう思うと、足が速くなる。
どうか無事でいてほしい
そう願いながら走る。
着いて見上げると居なくて…
おもわず下を向く。
その時、微かだが三味線の短い音が聴こえる。
「良かった…」
顔をあげて探すが、姿を見せてくれない。
どうしても姿が見たくて待っているとあなたが顔を出してくれる。
あなたは自分の存在に気づいて目線を外され、いつものように音色を奏で始めた。
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