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それはよく晴れた日のこと
瞼に朝の光を感じたレンナートは、薄く目を開いた。いつも通りの朝だ。――腕の中で、無防備に寝るロゼッタを除いては。
ロゼッタの白い体には、昨晩レンナートのつけたキスマークが点々とついている。
(……これを、他のヤツに見られるのは少し癪だな。まあ、騎士団の制服を着れば隠れるか……)
それより、自分の心配をしたほうがいいとレンナートは思い至る。ロゼッタは一晩中容赦なくレンナートに噛みつき、ところかまわずキスマークを付けたのだ。鎖骨あたりまでド派手な跡がついている。これでは、首元の開いた服を着てしばらく外に出られそうもない。しかし、それはそれで悪い気はしないのだから、困ったものだ。
レンナートはぐっと伸びをした。久しぶりに酒の力に頼らず、ぐっすり眠れた気がする。
「ロゼッタ……、朝……」
そこまで言って、レンナートは顔をしかめて咳払いした。昨晩の情事で、喉がカスカスに嗄れている。散々喘ぎ、喘がされたのだ。こうなってもおかしくないだろう。
(昨日はガキみたいに盛ったもんなぁ……)
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