1-1 始まりの悪夢

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 それからいくらかの月日が流れて、朝日が地平線に光を灯す。 「うーん、やっぱりこうすると落ち着くわね」  ヒメカはいつものように銀髪を揺らしながら、椅子に腰掛けて水鏡の前で自分の姿を眺める。彼女は銀髪碧眼の少女だ。所謂、高校生くらいの背丈だろうか。  可愛らしく、あどけなさを残した顔立ちの中には凛々しさが隠れている。 「ヒメカ様、そろそろですよ」 「ええ、わかったわ。ちょっと待ってて頂戴」  ヒメカは部屋の扉を開け、家を出る。向かう先は学校(まなびや)と呼ばれる場所。それからして世間知らずの少年、アトラスと出会うのはまもなくのことだった。
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