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「大丈夫とは?」
その声は、少し不機嫌そうだったのを覚えている。
今にして思うとあの医師は優秀なのだろうが人間としては少し欠損していたのかもしれない。
「私が作ったAIは、しっかりと彼の心臓を支えていきますよ。それこそ死ぬまで」
「ええっそこは疑ってません。疑ってませんが・,」
ママは、じっと僕を見る。
「AIって人工知能ですよね?ロボットとかパソコンとかに使われる」
「そうですが・・・それが何か?」
医師は、ママが何を言わんとしているかが分からず少し苛立ち始める。
「この子を乗っ取ったりしないでしょうか?」
ママの質問に医師は、口を丸く開ける。
「ほら、映画とかで良くあるじゃないですか?AIが暴走して人類を破滅に導くと言うようなことが・・」
ママの言葉を聞いて医師は、大笑いする。
「お母様は、想像力が豊かだ」
医師は、腹を抱えて笑う。
ママは、医師にこんなに笑われるとは思わなかったのか、顔を真っ赤にする。
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