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むろん、妻の実家で母と暮らした方が、家を買うよりは、少しのリフォームで済むし、経済的で金はかからないだろう。 お義母さんのサツコさんは、穏やかな人なので、人柄的には何も問題はないが、やはり同居となると、ちょっと考えてしまうオレがいる。 今すぐという訳ではないが、決めなくてはならない。 多分ではあるが、マイホームという選択の方が可能性は大だろう。 今は車で15分ほどの所にある、その妻の実家には、月イチくらいで、息子のオイタロウを連れて遊びに行っている状態である。 そのお義母さんが結婚とは。 「そんな人居たの?お義母さん」 さすがにこれはビッグニュースであり、スルー出来ない。 オレは興味を示した。 「それがね」 妻は更にオレの方に、ほうまんな体を寄せた。 「ホラ、お母さんて、老人会のゲートボールやってるでしょ?そこに1ヶ月ほど前、お母さんと同い年72歳の男性が入って来たんだって。それでね、その人と仲良くなって、結婚してくれって告られたんだって」 「へぇ〜、それでお義母さん、OKしたんだ」 「そう…年がいもなく」 「老いらくの恋かぁ…いくつになっても恋はしたいよな。それに、お義母さん、寂しいんだよ」 と、感心していると 「もう〜、そんな他人事みたいに〜、ただ親同士が結婚して、あー良かったねじゃ済まないでしょ。相手だって家族があるのよ。その人らと身内になるんだから〜」 と、ブーたれ顔になる妻。 が、確かにそうだ。 「その人ってどんな人?家族って?」
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