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おとーさんは首を振った。
「えーっ！親子の縁を切るって…
それより、息子さんが嫁さんと離婚した方がイイんじゃない？それで解決じゃん」
「当然、その話しは息子ともするんだけどね。でも離婚はしたくないって、ハツヒコは言ってるんだ。
なんだかんだ言っても、ハツヒコはカスコのことを好いてるみたいだからな」
「そんな悪魔みたいな女なのに？」
どんだけ見た目イイ女なのよって思った。
そして
「じゃー、どうしたらイイのよ！」
と、私はおとーさんの体を子供のようにゆさぶった。
「実はオレにはそれを回避する、アル計画がある」
「え、計画って？」
「オレに配偶者が出来ればイイんだ」
なんて信じられないコトを言いだしたの。
「配偶者って…結婚するってコト？」
「そうだ」
「私と？」
「それは出来ないよ。オマエの家庭は壊したくない」
「じゃー誰と結婚するのよ」
私は口を尖らせ、睨みつけた。
まさか私の他に、そんな人いたの？って。
すると、おとーさんは、とんでもない相手を口にした。
「岩川サツコ、キミのお母さんだ」
なんて言うの。
私、ビックリして。
「何、何、私のお母さんて。どうしてそうなるの？意味判らない」
私はベッドから起き上がり、おとーさんに詰め寄ったわ。
たまにおとーさんて、突拍子もないコト言い出す時があるのよ。
だから冗談とも思ったんだけど、
おとーさんは
「まず、オレが結婚することで、遺産の半分は配偶者に行く、と言うことは、カスコの殺意も半減する。
それに、オレは家を出て、オマエの実家で暮らすことになるから、カスコも手出しは
しにくくなる。
１人じゃなくなるからね」
なんて、淡々と言うの。
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