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月曜日
いつもの道をいつものスーツを着て歩く。
俺は何も変わらないのに世界が違って見える。
特に女の人が目につく。
誰を見ても雪の方がかわいいと思ってしまう。
勝手に比べて何様だよって自分でも思うけど…
来た時の雪みたいなシャツワンピースを着た人が通る。つい、目で追って…
やっーーぱ雪の方がかわいいなー。
これが、その…恋なのかな?
なんて思って一人でにやけたりして。
視線を感じて顔を上げると、前から来た人がすごい顔でオレを見てて、大袈裟に俺を避けて行った。
俺、完全にヤバい人になってるな。
雪には家の鍵を預けてきた。
俺がいない間も好きに過ごしてくれていい。
出かけたかったら、出かけてくれていい。
鍵は、ポストに入れてくれればいいからと伝えた。
それは、雪が出て行きたかった出て行けるようにしたかったのもある。
人に言えない事を抱えてる雪を縛りたくなかった。
本音は出ていかないで欲しい。
帰って雪がいなかったら悲しい。
でも俺に対しては、遠慮せずありのままでいて欲しかったから。
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