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「は………?」
いくらか健康を気にして買ったコンビニの野菜サラダから、テレビに目を移す。しかしちょうど画面が切り替わり、コマーシャルへと突入していた。
コマーシャルに入る前に一瞬だけ見えたのは、顔面蒼白の女性ニュースキャスター。昼間の桔平との会話を思い出し、心臓が早鐘をうっていく。
明日世界が終わる……?そんなばかな、こんなんデマに決まってるだろ。落ち着け自分。
ドクドクと嫌な鼓動を耳に、俺はほぼ無意識に近い状態でアイちゃんを呼び出していた。
「お、おーいアイちゃん」
「はい、吾一さん。なにかご用ですか?」
「まさかとは思うけど、明日世界って終わらないよな?」
「世界とは、地球のことでよろしいですか?」
「そ、そう。たったの一日で地球が消滅するなんてこと、あり得ないよな?こんなの悪いデマだよね?」
アイちゃんは、しばらく間を空けた後にこう言った。
「明日、世界は終わります
これはデマです
世界は明日も存在します
が、事実です」
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