マリーちゃんとさゆり先生

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「マリーちゃんと学校のお友だちを仲良なるためにはどうしたらいいのかしら?」  つぶやくようにさゆり先生が言うと、マリーちゃんは一冊の手芸の本を持ってきました。 「あのね、マリーもドレスよりみんなと同じ制服が着たいな~」 「それは、素敵な考えね!」  さゆり先生は指を針で刺しながら、慣れない手つきで、マリーちゃんにみんなと同じ青い制服を作りました。  そして、ホコリで少しくすんでいた頬をふいてキレイにして、もっていたお化粧道具でマリーちゃんのほっぺと口を可愛らしくピンクにしました。 「これで、今日からマリーちゃんもいずみ小学校のみんなとおそろいの制服ね☆」  見違えるようにかわいくなったマリーちゃんに先生は、『マリーちゃん』と名前が入った本の貸し出しカードを手渡してくれました。 「これからは、マリーちゃんも本を借りるとき先生にいってね」 「はーい!」  マリーちゃんは、よろこんで貸し出しカードを抱えると、いつもいる本棚の上へもどりにっこりと笑い動かなくなりました。
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