運命られた未来(あした)

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すると、彼はゆっくりと頭を横に振って、「次は、もうないかな」と、口にした。 「次がないって、何よそれ、どういうこと!?」 せっかく仲良くなれたのにどうしてと、焦って問い返す私に、 「どういうことも何も、ないよ……」 彼が、ちょっと前までの楽しげな笑い顔とは真逆の、ひどく寂しそうな表情を浮かべた。 「ちゃんと話してよ。そっちから誘っておいて、もう会えないだなんて、そんなのズルいでしょ」 理由を知りたい一心で、少し責めるようなふりで詰め寄った。 「じゃあ、プールから出て、話そうか」と、彼が立ち上がり、「着替えて、外で待ってるから」と、私に背中を向け歩き去った。 まさかこのまま消えてしまうのではと、急いで着替えを済ませて外へ出ると、果たして彼はいなくならずに、私を待っていてくれた──。
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