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「……息子って」
あ然として、口にする。
「信じられないのもしょうがないと思うけど、本当のことだから。それで今日、僕が未来のお母さんでもあるあなたに会いに来たのは、結婚を阻止するためだったんだ」
「えっ、結婚──?」
次から次へと出てくる驚くべき話に、頭が付いていかない。
「そう、あなたは今日、告白をした先生と付き合うことになって、高校を卒業してから結婚するはずだったんだ」
「嘘……私が、あの先生と……?」
と、息を呑む。
「それで、僕が生まれるんだけど……」
「待って」と、彼の話を遮る。
「ねぇ、私と今井先生が結婚をして、あなたが生まれるなら、どうして告白を阻止しようとしたの?」
当然の疑問を投げかけた──。
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