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そうして気づけば私は、先生に告白しようとしていたこともすっかり忘れて、彼とのおしゃべりに夢中になっていた。
「なんだかちょっと信じられないくらいなんだけど。こんなにも話が合うなんて」
「だから言ったでしょ、運命なんだって」
彼の言葉を聞いていると、本当にそうなのかもしれないようにも、不思議と思えてくる。
「じゃあさ、この後はお化け屋敷に行かない?」
「お化け屋敷?」
「うん、すごく怖いスポット、知ってるんだよね」
「また、それ?」
「そう、またそれ」と、彼は笑って、「お化け屋敷、好きでしょ。僕は、あなたの好きなものは、全部お見通しなんだから」と、本当になんでも知っているかのような口ぶりで、にこやかに話した。
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