運命られた未来(あした)

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運命られた未来(あした)

西陽が照りつける真夏のその日、私はドキドキと緊張しきりでいた。 なぜなら、今日でこの高校を去ってしまう今井先生に、告白をしようと思っていたから──。 駐車スペースに停められた先生の車のそばで、帰りを今か今かと待っていると、後ろから、「ねぇ、何してるの?」と、ふと声をかけられた。 「えっ?」と、驚いて振り向く。 するとそこには、私と同じ高校生ぐらいの男の子が立っていた。 「えーっと、あなた誰……?」 見覚えの全くない顔に、そう尋ねると、 「……僕? そんなことよりさ、」と、彼は軽くはぐらかして、「ねぇ、そこで何してるの?」と、再び同じようにくり返した。 「……何って、別に……」 まさか告白をしようとしているとも言えずに、口ごもる私に、 「別に何もしていないんだったらさ、僕に付き合ってくれない?」 不意にそう言ってきた。
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