変えられないもの

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 展示用作品が完成してからしばらく経ち、実際に自分たちの作品が展示される日になった。  私は、五十幡さんと一緒に展示会場を訪れていた。五十幡さんが見たいと言ってくれたのだ。  一緒に―そもそも見に―来る気は無かったのだが、私と行きたいと言ってくれたから、"仕方なく"一緒に行くことにした。  ショッピングモールに来るのは久しぶりだった。  前に来た時は母親と一緒だったし、その前も1人だ。友達と来たのなんて記憶にない。  その時の記憶と同様に、中は人で溢れていた。街中の人はみんなここに来ているんじゃないかと思うほどだ。  化粧品や医薬品、食品のコーナーを抜けると、モールのショッピングフロアに繋がっていた。そこから、エスカレーターで2階まで登る。  登ってすぐ目の前にあるお店を右に進むと、すぐ目の前にホールという今回展示をしている場所についた。
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