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中にいるお客さんはそれなりといった感じだった。
無料であるけど、世間に名の知れている人がいるわけでもないし、地元の学生の展示を見に来る人はあまりいないように思える。それでも、パラパラと人は入っていた。
私は、驚きとか、恥ずかしさとか、嬉しさとか、大したことない作品だという卑屈さとか、様々な感情がないまぜになった、複雑な状態だった。
入ると、受付の人に簡単なパンフレットを渡された。見開き数ページほどの簡単なもの。中には、各展示の作成者のコメントや説明が載っていた。私も一応ちゃんと書いた。五十幡さんと来る予定はなかったから、少々照れくさかった。
特に話すことは禁止されてないけど、ホール全体が結構静かだし、五十幡さんも静かでじっと見ていたから、私も何も言わずゆっくり見てまわった。
飾られる場所が変わると雰囲気も変わって見える。知っていたけど、今回はテーマ的にそれがより映える気がした。
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