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13.私だけの先生
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「先生、この前はごめんね。連絡もなかなか出来なくて……」
「いいよ。今こうして梓に会えるだけでも嬉しいから」
ーー週末の土曜日。
今日は先生と1週間ぶりの外デート。
デートの日は先生が自宅付近まで車で迎えに来てくれる。
秘密のデートも楽じゃない。
毎回高速道路に乗り、隣県に移動してまで人目を忍ばなきゃいけない関係なのだから。
いつも生徒の為に授業を教えている先生が、今は私だけの男。
瞳、声、笑顔。
今はその一つ一つを独り占めしている。
私だけが知っているプライベートの先生は、本当はシャイ。
手を繋ぐのはいつも私から。
授業の時は積極的でも、普段はデートの行き先を決められないほど優柔不断。
だけど、肩を寄せる指先から彼の好きが伝わってくる。
だから、彼の首に手を回して唇を重ねて気持ちに応える。
先生は濃厚でしっとり甘いひとときをマンツーマンで教えてくれる。
以前は蓮しか知らなかったけど、交際していた2年間にたっぷり調教されてしまったせいで、最近はすっかり肉食獣に。
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