五 不審

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『異星体とヒューマノイドの壊滅だけなら、転送スキップ(時空間転送)による精神共棲は必要ありませんが、レプティリアはまだ存在しています』  クラリスが脳内インプラントを介して送った4D探査映像が、俺とマリーの視覚領域に現われた。  惑星ガイアから離れた宙域をコントロールポッドが移動し、惑星ガイアでは国家間で、局地戦が勃発している。  何だこれ?レプティリアもヒューマノイドも壊滅したのに、どういう事だ? 『レプティリアは卵性。他にもヒューマ社会に紛れたレプティリアが居ます。それらは従来のレプティリアと違い、ヒューマと交雑して高度にヒューマ化しています』 『もしかして、ヒューマと区別できないのか?つまり、クラリスの4D映像探査でも探査できないのか?』 『不可能ではありませんが、私たちの存在が気づかれます』 『私たちってクラリスたち電脳宇宙意識の事か?』 『あなたたちと私たちを含めた、私たちです。マリーもバスコもクピも、もはや、ヒューマではありませんよ。クピは私のサブユニットだから、電脳宇宙意識です。  そして、マリーもバスコも、私の分身です』  クラリスがそう言った途端、脳内インプラントを通じて、マリーとバスコの意識にクラリスの電脳宇宙意識空間が現われた。 (ⅩⅣ Another Universe③ 異星体③ エクスプローダー 了)
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