四 バトルアーマーのAI 

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『異星体は宿主に寄生して、宿主の有機組織を異星体に迎合するよう変化させました。異星体が消えても、宿主は元には戻りません。死ぬだけです。  エクスブローダー弾の物理的攻撃には限界があります。  宿主の身体に、異星体に迎合する有機組織の細胞がある限り、頭部の司令部を壊滅しない場合は再生します。その様子を確認したはずです。  異星体を壊滅するのではなく、宿主の組織細胞自体を再生不可能な細胞に変異させるか、破壊すれば良いのです』とクラリス。 『組織細胞が再生しないように細胞改変するか、組織細胞を破壊するのだな?』と俺。 『そうです。ヒューマノイドになる者たちの遺伝子は、ヒューマとは異なります。ヒューマノイドになる者たちは旧ヒューマ遺伝子を持っていますが、ヒューマの遺伝子には旧ヒューマ遺伝子はありません。  旧ヒューマ遺伝子にのみに反応する化学物質でヒューマノイドの組織細胞を破壊するのです』 『そんなヒマがあるなら、毒ガス攻撃だよ。政府組織はヒューマノイドに乗っ取られてる。省庁内の空調に毒ガスを混入さりゃあいい』とマリー。 『毒ガスを使うなら、同一時刻に全ての官公庁内に毒ガスを捲かねばなりません。それができますか?』  クラリスはマリーを見つめた。
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