二 たった二人の要塞

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「奴ら、侵略の方法を変える気だ。  くそっ、どこかに指揮官が居るはずだが、ここからは誰が指揮しているか見えない!」  エルは、銃撃用に開かれた交番のシャッターの一部分から、外を見ている。興奮しているが、動揺はしていなかった。  その後、交番の外は静かになった。  俺の両手は銃のグリップを握って強ばったままで、腕が銃を構えたままのように固まっている。  交番のシャッターの一部から外を見た。周囲は頭を吹き飛ばされたヒューマノイドだらけだ。さぞや街中に異臭が充満しているだろうと思っていたら、頭のないヒューマノイドが倒れたままの姿勢で這うようにして移動し、所々で一塊になった。 「何だあいつら。変身でもするんか?」  俺は思いついたままを言った。 「わからん。見てのとおり、ヒューマノイドは手足を吹き飛ばされてもプラナリアの如く再生する。頭を吹き飛ばせば、再生はしない。  今までにわかってるのはそれだけだ。  だから、頭を無くした奴らがこれから何をするのか、私にはわからん」  エルはそう言って外を見ている。  ヒューマノイドが集って、1つの大きなヒューマノイドになるのかと思ったが、そうはならなかった。ただ集って塊になっているだけだった。  こいつらは目的があって集っているはずだ。なにをする気だ? 「なんで、ここに出てきた?」  突然、エルが俺に言った。  
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