二 たった二人の要塞

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「第二波が来たぞ。撃てっ!」  エルがそう言っている間に、周囲のビルから銃声が響いた。こんな事なら、どうして機関銃を使わないんだ?  俺がそう思ったら、エルが言った。 「接近戦にマシンガンは不向きだっ。来たぞ!撃てえぇっ!」  俺とエルは、交番に群がってくるヒューマノイドたちの頭を撃ち続けた。近くのビルの入り口にあるセキュリティーゲートでも、銃声が響いている。 「ヒューマノイドの数が多すぎる!手榴弾はないのか!?」 「バトルアーマーに装備されてるぞ!良く見ろ!  だが、BB巡航弾(巡航ミサイル型手榴弾)でヒューマノイドの頭が吹っ飛ぶとは限らんぞ」 「何だって!?」  エルが何を言っているのか俺はわからなかった。 「てめえの胸に、手を当てろっ!」  俺は胸に手を触れた。仕事用のスーツを着ていたと思っていたオレの手に、戦闘気密バトルスーツと、その上に装着したバトルアーマーが触れた。  これは何だ? 『話すより精神波で伝えるのが早い。  バトルアーマーの装備は、  MA24改多機能KB銃、  MI6粒子ビーム拳銃、  超小型ミサイルP型迫撃弾、  超小型多方向多弾頭ミサイル・リトルヘッジホッグ、  巡航ミサイル型手榴弾BB巡航弾、  レーザービーム銃、  コンバットレーザーナイフ、  スカウターだ。  バトルアーマーには、それらと防御エネルギーフィールドのシールドを管理するAIがすでに装備されている。これでバトルアーマーの重量は30kgを越えるが、AIの制御で実際の重さも形もふだんは感じない。  わかったか?』 『・・・』 『わかったかあっ?』  俺は何を言われているのかわからなかった。
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