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『例のエリアンの画像、見ただろう。あれが細胞に取り付いて中へ侵入し、ヒューマをヒューマノイド化すると思ってたが、そうじゃなかった。
最初はヒューマノイド化する状況が、ウィルスがヒューマの細胞に感染する時と同じ世に見えたが、実際は、エリアンが特殊なアミノ酸を細胞の周りにばらまいて、細胞を変化させてた・・・』
『人体実験したんか?」とL。
『ヒューマノイド化する奴が居たから、当人の許可を得て細胞を調べた。
そのサンプルの細胞が入った容器に、俺の細胞も入れたが、俺の細胞はエリアンを排除した。さらに免疫細胞が、エリアンを食っちまったんだ』
『どういう事だ?』
『エリアンを外敵と見なさない細胞と、完全な外的と見なして排除し、エリアンを攻撃する免疫細胞を持つ細胞があるという事だ』
『水道水に紛れているエリアンを飲んでも、ヒューマノイド化しないヒューマが居るのだな?』
『今のところ、俺の細胞で確認しただけだ。確実じゃない』
『ヒューマノイド化スル、シナイの原因は何だ?』
『おそらく、ヒューマ個々人の遺伝情報の違いだと思う。ヒューマだからと言って、ヒューマの遺伝情報が全員同じじゃないのは、病気に対する免疫機能が個々人で違うことから確認されてる』
『進化の差か?』
『進化したのがエリアンを寄せつけないのか、進化しなかったのか寄せつけないのか、どっちとも言えないが、ヒューマノイド化しないヒューマがいる可能性は高い』
『エリアンは何だと思う?』
『搭乗型起動兵器をまとったエリアン。そう見るしかないね』
『通信手段?』
『不明だ。ただし、ボルボックスのように、脳で群体化して思考する事がわかった。その他は不明だ。なにせ、政府関係も研究機関も、このエリアンについて門前払いだ。担当がヒューマノイド化されたんだろうと思う』
『担当者と話したのか?』
『ああ、話した。ど素人の対応だった。
ああっ、なんてこった!大変な事態だぞ!』
頭に浮んでいる映像で、Lの兄、茶居孝史が悲鳴のような声を発した。
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