月の光

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 藍にとって、僕はただの友達なのかな。 僕にとって、藍はただの友達じゃないのだけど。  藍が眩しい。 「さ、戻ろうか」  言われて、僕はただ頷く。 藍の後を付いていき、教室へと戻る。 「藍~ それから瑛~ あんたらほんと仲良しよね! 兄弟なの? それとも恋人なの?」  なんて事を言うのは、藍の友人のサナだ。 藍と同じ制服なのに、藍よりも身長も声も大きい。  僕はどっちなら幸せだろう。 どっちなら、ずっと藍の傍にいられるだろう。  そんなことを考えていた時に、 ド~ミ~レ~ソ~ ソ~レ~ミ~ド~ と予鈴が鳴った。  今日の授業は、現代国語の後で英文法だ。 夏休みを目前に控えている午後の授業は、みんな一様に気が抜けてる感じがする。
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