月の光

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 結局、僕はサナと藍の後ろを付いていき、別館の校舎にある音楽室へと向かっていた。  昔は別館の校舎も使っていたらしいのだけど、少子化の煽りを受けて、今は地域の人々に開放している。  ただ、同じ校舎とはいえ、こんな時にしか使わないから、においや床の色に違和感を覚える。 「で、どうなの? アサヒとは上手くいってんの?」  藍がそう聞くと、 「まぁ。 そうだね。 うまく行ってる。 大好きだよ。」  そう言ってから、少しだけ躊躇うように、 「完璧すぎて、ちょっと……。 気後れする…。 って思うことはあるけどね……」  それを聞いて、 「まぁ、うまくやりなよ! 応援してるからさ! それから、何かあればいつでも相談に乗るからさ!」  そう言って、サナの肩をポンポンとたたく藍だった。
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