壮年期

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「バカバカしい」  取り合おうとしない大臣に、彼はランプから魔人を呼び出して見せた。 「お呼びですか?ご主人様」  恭しく振る舞う魔人に、彼は尋ねる。 「あの大臣とお抱えの兵士たちを、消してしまえるか?」 「もちろん、可能です」  さすがに青ざめる大臣に、彼は敢えて助け舟を出す。 「ただ、魔法は使える回数に限りがあるから、こちらとしても使わずに済むならそれに越したことはない。あんたの地位を脅かすことはしないから、こちらの意見を取り入れてもらえないか?」
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