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玄関脇の花壇には明るいオレンジ色のマリーゴールドが咲いていた。
「こう暑いと花も喉を乾かしとるやろう」
そう呟きながら夢太郎は、手に持ったホースから水を出し、花壇に向けてシュワシュワと撒き始めた。
水は太陽の光を反射して、ところどころに小さな虹が出た。
夢太郎は花たちの様子を見て「嬉しそうやな」と微笑み、額の汗を拭った。
夢太郎はマンションの管理人室に戻った。クーラーが効いていて涼しい。
「あー、極楽、極楽。後は座っとるだけやな」
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