1人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
胃の中に入ってしまえば同じなのさ…と思いながらフルーツタルトを頂きつつ紅茶を飲み、幸せなひとときを味わう。
少し割れてしまったクッキーを食べながらスマホをいじる。数分後にはぶつかったことすら忘れていた。
「残業が響いたな…さっさと風呂はいって寝よ」
脱ぎ散らかしてあるコートを拾い上げると、ポケットあたりに何かが入っている感覚があった。
ああ、そうだ。酔っ払ったイケメンとぶつかったんだった。んでチョコ貰ったんだった。
なんか変な人だったなぁ。もらったチョコ、食べて大丈夫なやつ…?
いや、チョコに罪はないよ、うん。
チョコが置かれた机の前で10分ほど葛藤したのち、チョコをいただくことに。
「うんっっっまぁ!!!」
…隣人の方々すみません。あまりの美味しさに大声を出してしまいました。
「たしかベルギーって言ってたよね…」
スマホを取りだし、チョコの包装紙に書かれたローマ字を1文字ずつ呟きながら打ち込んで検索する。
「へぇ、日本のショップサイトがあるのか!」
商品欄を舐めまわすように見て同じデザインのものを探す。
が、それらしきものは見つからない。ベルギー限定の商品なのかもしれない。
この日、結局モヤモヤしたまま眠りについた。
最初のコメントを投稿しよう!