第一章・妖精の子供になりました。

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 まだ視界が、ぼやけているけど……少しずつ慣れていく。  そうしたら私を見ている人物が見えた。あの神様みたいな男性と同じ白銀の髪だった。一つにまとめてあるが、長い髪。  それに神様には劣るけど、それでも美しい容姿をしている。色白の肌に美しいグレーの目。鼻筋が通っており、優しげな雰囲気だった。  モデルや芸能人顔負けの整った顔立ちをしている。そして着物を着ていた。私に気づくと、その着物の男性が、 「おや? 起きてしまいましたか?」  ニコッと笑うと、よしよしと私をあやし出してくれた。 (あれ? 私の身体が小さくなっている?)  手を伸ばそうとしたら小さな紅葉のような手が見えた。それに身体も小さくなったような気がする。何か話そうとしても上手く声にならない。 「うっ……あう」  赤ちゃんのような変な声が出た。というより、明らかに私は赤ちゃんになっていた。  えっ? どうして?  私は、困惑しているとその男性が驚いた表情をする。 「あなたは、もう言葉の認識が出来るのですね?」  それは、どういう意味だろうか? すると神様がクスッと笑ってきた。 「驚く事でも無かろう? その赤子は転生者だ。私が迷い込んだ少女の魂に身体を授けた。だが記憶は残っておる。ルイ。そなたが、育てながら赤子に教えてやるとよい。この世界のしきたりを……な?」 「はぁ……承知しました」  えっ? 何がどう分かったの?  私には全く理解が出来なかった。しかし、その男性は頭を下げると私を抱っこしたまま部屋から出ていく。何処に連れて行くのか?  しばらくすると離れにある屋敷に着いた。和風の旅館やお屋敷かと思うほど広い。  すると男性は部屋に入ると私を敷いてある布団に寝かせてくれた。そして私を見るなりニコッと微笑んでくれる。 「はじめましてになりますね? 私はルイ。あなたのお世話係を任せられた者です。 そしてあなたは、この世界に転生してきたようですね。あ、そうだ。名前を決めないといけませんね?」  えっ? だから転生とか、身体を預けたってどういうこと?
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