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「兎にも角にも、だ!これからどうするつもりなんだよ。自殺するったってそう簡単にはいかないだろ?」
「ああ、一旦実家に戻ろうとおもう」
「実家だ?実家って両親が亡くなってから空き家になってるだろ。しかも人の少ない田舎町に戻っちまったら、心配すぎてこっちが眠れねぇよ!」
声を荒げるひろゆきに区切りを打つ。
「だ、か、ら!!だよ。自殺は試みてみるけど、最悪できなくてもいずれそこで死ねる。保険をかけておくんだよ」
「なんだよ……それ。それじゃ本当にさよならじゃないか」
「ああ、いずれ死ぬなら妻と娘にガンだったってバレたくない。二度目の人生があるなら俺は応援してやりたいのさ。その為にここ数ヶ月やれる事をやってきた」
「まさかその為にわざわざ離婚したのか?」
「ああ……」
俺は本気だ。
死ぬ覚悟は出来ているし、逃げも隠れもしない。それを伝える為に目を合わせる。
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