日常からの反撃

うがい薬

　 喉の調子が段々と悪くなってきた。うがい薬を買いに探し回ったが、どのお店も売り切れだった。ガッカリして、自宅の中を探しているとうがい薬を偶然見つけた。

「ラッキー！　これでようやくうがいができる！」

　流石は某有名メーカーのうがい薬だ。喉の調子が余計に悪くなった。ヘリウムガスを吸った直後の透き通った声から、声枯れした時の厳ついおっさんの声に変わってしまった。悪化した苦しみに耐えながらラベルの日付をよく見たら、10年前のうがい薬だった。

　うがい薬からの反撃である。